この年齢になって、ようやく少し生活に余裕が出てきました。
子どもも手を離れて、夫もそろそろ定年。
ずっと家の中のことを優先してきた私ですが、これからは少し自分の時間も持てるかもしれないな…そんなふうに思っていたところでした。
でも、そううまくはいかないですね。
義母の体調が崩れて、週に何度も病院に連れて行く必要が出てきたんです。
最初のうちはバスと徒歩でなんとかやりくりしていました。
けれど、だんだんと移動そのものが負担になってきて…
「車があったら、もう少し楽なのに」
そんな思いが頭をよぎるようになりました。
実は、免許はもう30年も前に取っていて。
でも結婚してからはずっと夫が運転担当で、私はずっと助手席。
気づけば「運転なんて無理」って、勝手に思い込んでいたんですね。
でも今回は、「できない」って言っていられない状況で。
いくつか教習所を調べていたときに、目に入ったのがパンダドライビングレッスンさんでした。
“女性専用” “軽自動車” “やさしい指導”
その言葉を見て、「ここならお願いできるかも」と思ったんです。
当日、駅前で先生と合流。
教習車はコンパクトで清潔感があって、乗った瞬間に「あ、大丈夫かも」と思えました。
先生は落ち着いた雰囲気の方で、変に焦らせることもなく、
本当に「必要なことだけを、必要なタイミングで」伝えてくださる。
その感じがすごく安心できて。
レッスンも、いきなり運転じゃなくて、まずは座り方、目線、ハンドルの持ち方…
本当に一つずつ、丁寧に始まったんです。
それが、すごくありがたくて。
感覚を思い出す時間がもらえたことで、「私にもできるかも」という気持ちになれました。
まだまだ技術的には不安もあります。
でも、「車をどう扱うか」を理屈として理解できたことで、頭の中が整理されてきて。
レッスン中も、
「病院までのこの道なら、スムーズに行けそうだな」
「ここで曲がれば広い道に出られるかも」
…なんて、自分で計画を立てている自分がいました。
家に帰って、夫に「今日ね、ちょっと運転してみた」と言ったら、
「それは助かるな」って、ぽつり。
それだけの一言だったけど、
お互いに“これから”を少しずつ分かち合おうとしてる気がしました。
昔は「運転できたら便利だな」と思っていたけど、
今は「運転ができることが、私の暮らしを支えてくれる」って感じています。
そしてそれは、
これからの家族のことを考えるうえで、“持っておきたい力”でもあると思いました。
焦らず、無理せず。
少しずつ車を暮らしに取り入れていけたらと思います。
そう思えるようになったのは、あのレッスンのおかげです。
(50代前半・主婦/和泉中央プラン)