運転コツ

運転中のくしゃみ!『ハックションッ!』くしゃみが事故の原因に?

春になると、暖かくなり花粉やホコリ、動物の毛などアレルギーを引き起こす要因が増えます。その結果、くしゃみが多発します。『今まで一度もくしゃみをしたことがない』という方はいないでしょう。特に運転中にくしゃみをした経験がある方も多いと思います。

このくしゃみは、鼻に入ったホコリやウイルスなどの異物を排出するための反射反応です。大きいくしゃみもあれば、連続して出ることもあります。自然に出るものですが、運転中のドライバーはけっして軽視してはいけません。なぜなら、くしゃみが原因で実際に交通事故が発生しているからです。

くしゃみで目を瞑り数秒間前方不注意に!

くしゃみをしている女性ペーパードライバー

くしゃみ中の瞬間的な視界喪失

『はっくしょん!』くしゃみをするとき、目を瞑ってしまうことはありませんか?しかも何回も連続でくしゃみをした場合、数秒間も前を見ていないことになります。時速60キロで走行していたとすると、1秒間で約17メートルも進むことになります。これは大型トレーラー一台分くらいの距離です。

くしゃみの筋肉反応と運転操作

くしゃみは自分の意志とは無関係に体の筋肉も動きます。これによって運転操作を誤ることも考えられます。例えば、ハンドルを握る手が一瞬緩む、またはアクセルやブレーキを無意識に踏み込むなどです。運転中のくしゃみは非常に危険です。

実際にくしゃみが原因で事故が起きている

記憶に新しい事故の一例をご紹介します。2023年3月1日午後2時50分ごろ、大阪市生野区の国道で逆走した乗用車が病院の外壁に突っ込み、高齢の女性2人が死亡する事故が発生しました。逮捕された運転者は「交通事故現場手前でくしゃみをして一瞬、気が遠くなった」と供述しています。

また、2012年5月12日午後3時10分ごろ、仙台市泉区館2の市道で走行中の車が反対車線の歩道に乗り上げ、近くの幼稚園児(5歳)をはねました。園児は車と街路樹の間に挟まり、死亡が確認されました。この事故で逮捕された運転者は「くしゃみをして反対車線の歩道に乗り上げてしまった」と供述しています。

自分で出来る予防対策

くしゃみの原因を軽減する方法

くしゃみが出るのは反射反応なので仕方のないことです。人によって原因になるものも違い、症状も異なります。それぞれ違うものですが、まずは少しでもくしゃみが出ないように、症状を軽くするためにできることをしましょう。例えば、エアコンの設定を車外ではなく車内に切り替えることが考えられます。また、病院へ行き、医師の診察を受けて正しい治療を受けることで、症状が軽くなるかもしれません。

安全運転のための工夫

鼻がムズムズしてきたら、できる限り路肩に車を止めてくしゃみをし、危険を回避しましょう。これにより事故を防ぐことができます。くしゃみが頻繁に出る場合は、運転前にアレルギー薬を服用することも有効です。また、運転中にこまめに窓を閉め、車内の空気をきれいに保つことも大切です。

運転中のくしゃみを予防する具体的な対策

エアコンの使用と車内環境の整備

エアコンの設定を車外から車内に切り替えることで、花粉やホコリを車内に取り込むことを防ぎます。また、定期的にエアコンのフィルターを清掃し、車内の空気を清潔に保つことも重要です。車内に空気清浄機を設置することも有効です。

アレルギー対策の徹底

アレルギー症状がひどい場合は、医師の診察を受け、適切な薬を処方してもらいましょう。運転前にアレルギー薬を服用することで、くしゃみの頻度を減らすことができます。また、車内には常にティッシュやハンカチを準備しておくと、突然のくしゃみにも対応しやすくなります。

休憩を取る習慣

長時間運転する場合は、定期的に休憩を取る習慣をつけましょう。休憩中に車外で深呼吸をすることで、車内の空気の循環を促し、くしゃみの原因となる物質を取り除くことができます。また、休憩中に鼻をかむことで、鼻腔内の異物を除去し、くしゃみの発生を抑えることができます。

安全運転のための心構え

くしゃみの予兆を察知する

運転中に鼻がムズムズしてきたら、くしゃみが出る予兆と捉えましょう。この段階で無理に運転を続けるのではなく、安全な場所に車を停めて、くしゃみをし、落ち着いてから再び運転を始めることが大切です。

同乗者への協力依頼

もし同乗者がいる場合は、くしゃみが出そうなときに協力を依頼しましょう。同乗者が前方の状況を確認し、必要であれば代わりに運転をすることができます。特に長時間の運転や、花粉が多い季節には、家族や友人と協力しながら運転することが安全です。

運転前の準備と確認

運転を始める前に、車内の環境を整え、必要なものを手の届く範囲に配置しましょう。ティッシュやハンカチ、アレルギー薬などを準備しておくことで、突然のくしゃみにも迅速に対応できます。また、運転前にエアコンのフィルターを確認し、車内の空気を清潔に保つことも忘れずに行いましょう。

まとめ

運転中のくしゃみは、一瞬の視界喪失や操作ミスを引き起こし、重大な事故の原因となることがあります。特にアレルギー症状がひどい場合は、適切な対策を講じることが重要です。エアコンの設定や車内環境の整備、アレルギー薬の服用など、さまざまな方法でくしゃみを予防し、安全な運転を心掛けましょう。また、くしゃみが出そうなときは無理をせず、車を安全な場所に停めて対応することが大切です。同乗者との協力や、運転前の準備をしっかりと行うことで、安全なドライブを楽しむことができます。

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